加齢とともに筋肉量は徐々に低下し、筋力も落ちるので「歳のせい」の部分はあるのですが、人並み以上に筋肉量や筋力が低下する場合があります。これを「サルコペニア」といい、転倒、寝たきり、死亡などに関わるため、現在は病気として扱われています。
サルコペニアは、両手足の筋肉量、握力、歩く速さの3つにより診断します。
筋肉量が一定以上低下し、握力が低下(男性28kg未満、女性18kg未満)しているか歩く速さが低下(1メートル毎秒未満)していればサルコペニアと診断します。サルコペニアの原因として、加齢以外にも活動量が減ること、栄養が十分でないこと、糖尿病や腎臓病、心不全といった慢性疾患にかかっていることがあげられます。サルコペニアは早く対処をすれば戻る、あるいは進行を抑えられると報告されていますので、筋肉をしっかり動かす・使う運動をすることにより活動量を上げること、食事量を少し増やす、特にたんぱく質を毎食均等にこれまでより多めに摂ること、かかっている病気をしっかりと治療することが重要になります。
当院では、サルコペニアに関する診療を行っています。これを読んで自分もそうかも?と思われたら、お気軽にご相談ください。
