気になるできもの ~皮膚悪性腫瘍~

更新日:2016/11/21

気になるできもの ~皮膚悪性腫瘍~

皮膚悪性腫瘍とは皮膚にできる「がん」のことです。

「がん」と聞くととても恐ろしい病気のように思われるかもしれません。
ただ、一言に皮膚悪性腫瘍といっても実に様々な種類のものがあります。
あっという間に全身に転移して命に関わる怖い皮膚がんから、手術をして取ればまずは大丈夫といった、それほど怖くない皮膚がんもあります。
いずれにしても、早期発見がいちばん大切です。
皮膚は目に見える臓器ですから、ちょっとした知識さえあれば、皮膚がんの早期発見は誰にでも可能です。

代表的な6つの皮膚がんである
①悪性黒色腫、②有(ゆう)棘(きょく)細胞がん、③日光角化症、④ボーエン病、⑤基底細胞がん、⑥乳房外パジェット病、を取り上げ早期発見につながるポイントを解説します。

①悪性黒色腫の早期診断にはABCDEルールが有用です。
AはAsymmetry(左右非対称)、BはBorder irregularity(境界不明瞭)、CはColor variegation(色調多彩)、DはDiameter enlargement(拡大傾向>6mm)、EはElevation of surface(表面隆起)の頭文字で、色素斑を診たときにABCDEの所見を認めたら悪性黒色腫を強く疑います。
1か月以上も治らないキズをみたら②有棘細胞がんを疑います。
③日光角化症は、シミに混じって出てきます。シミが赤くなってきたり、ガサガサしてきたら、日光角化症を疑います。
④ボーエン病は境界明瞭な赤い病変(紅斑)で、表面に薄いうろこのような白色片(鱗(りん)屑(せつ))が付着しています。
⑤基底細胞がんは黒褐色、蝋様光沢を有する小さな結節として認められます。
⑥乳房外パジェット病は、診察を受けるには恥ずかしい外陰部に生じるため受診が遅れることの多い皮膚がんです。皮膚科以外では、湿疹やたむしと誤診されることも多いので注意が必要です。

以上のように、何気なく見過ごしている皮膚症状のなかに皮膚悪性腫瘍の早期診断のポイントが隠れています。


執筆者

皮膚科 医長  牧野 英一
専門医・指導医 日本皮膚科学会皮膚科専門医/日本皮膚科学会皮膚悪性腫瘍指導専門医/日本アレルギー学会専門医/日本がん治療認定医機構がん治療認定医
専門領域・得意分野 皮膚悪性腫瘍/皮膚外科/アトピー性皮膚炎/乾癬

メディカル
インフォメーション 検索

診療科・部門で探す