よくわかる脳卒中のお話・・・その11

更新日:2017/11/06

頭痛について②

前回お話しました、片頭痛や緊張型頭痛などの機能性頭痛は、命に別状はありません。
しかし、脳や身体の病気に起因するような多くの危険が潜む症候性頭痛も実在します。



クモ膜下出血、脳腫瘍による頭痛
何の前触れもなく、ハンマーで叩かれたような激しい頭痛に襲われた際には、まずクモ膜下出血を疑います。
時に嘔吐、意識障害を伴い、重い場合はそのままこん睡状態に陥ります。
クモ膜下出血の大半は、脳動脈瘤の破裂が原因で、緊急手術が必要になります。直ちに緊急手術の可能な、設備の整った専門病院を受診してください。
続性、進行性で、朝目覚めたときにピークが見られる頭痛は、早期頭痛といわれ、脳腫瘍の特徴的な症状です。悪心、嘔吐を伴いやすく、しばしば手の痺れや麻痺などの神経症状も出現します。


慢性硬膜下出血による頭痛
また頭部外傷と関連して、慢性硬膜下出血という疾患があります。これは、自分でも覚えていないほどの軽い頭部打撲を受け、その後1ヶ月から3ヶ月経過するなかで、徐々に頭の中に血腫が貯留していくものです。慢性的な頭痛のほかに、半身不随、高齢者では認知症のような症状が前面に出てくることが多いので注意してください。いずれにしてもCTやMRIによる精密検査が必要です。
その他にも、脳炎、髄膜炎などによる頭痛も考えられます。これらは、細菌、ウイルスなどの感染が原因で発熱を伴います。この際、項部硬直といって首の後ろが痛み、硬くなる症状が出現することもあります。CT検査後、さらに髄腋検査が必要です。

とにかく、いつもと違う頭痛を感じたときには、早期に専門の病院を受診しましょう。



次回は、目と脳神経について、詳しくご説明します。

執筆者

脳卒中科 副部長  井上 剛
専門医・指導医 日本内科学会認定内科医/日本脳卒中学会認定脳卒中専門医
専門領域・得意分野 神経疾患全般/脳卒中全般

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