外科

川崎医科大学総合医療センター 外科は2010年4月より川崎医科大学総合外科学教室として新たなスタートを切りました。近年多くの大学や病院において、外科が臓器・機能別に細かく専門分化されてきました。臓器別診療は、専門性の追求においては意味があるかも知れませんが、地域医療で求められる全人的医療を行うためには、最適の方法ではありません。患者さんひとりひとりの抱える病態は多種多様で、決して一つの専門分野で治療できるものではありません。
川崎医科大学では、広く深い知識と高い技術を兼ね備えた外科医を育成するために、新たに総合外科学講座が設立されました。ここ総合医療センターに診療の拠点を置き、機能的なチーム医療を実行できる自由な診療科を目指します。専門性においても高い質を保ち、併存疾患や背景の異なる患者さんひとりひとりに対して誠実に診療を行い、最善の医療を提供することを使命とします。

診療部長・責任者

担当医一覧

主な対象疾患

  • 1上部消化管の疾患
    食道がん、食道潰瘍、食道アカラシア、食道狭窄、食道裂孔ヘルニア、 逆流性食道炎、胃がん、胃潰瘍、胃GIST(間葉系腫瘍)、十二指腸がん、十二指腸潰瘍など
  • 2下部消化管の疾患
    大腸がん(結腸がん、直腸がん)、小腸がん、クローン病、潰瘍性大腸炎、急性虫垂炎、腸閉塞、 腹膜炎、イレウス、虚血性腸炎、憩室炎、消化管穿孔、痔核、痔瘻など
  • 3肝臓、胆道、膵臓の疾患
    原発性肝がん、肝良性腫瘍、転移性肝がん、胆嚢結石症、総胆管結石症、急性胆嚢炎、慢性胆嚢炎、 胆嚢ポリープ、胆嚢がん、胆管がん、十二指腸乳頭部がん、膵がん、嚢胞性膵腫瘍、急性膵炎など
  • 4心臓の疾患
    心臓弁膜症、冠動脈再建、大動脈疾患、不整脈外科手術、左心室形成術など
  • 5血管の疾患
    閉塞性動脈硬化症、閉塞性血栓血管炎(バージャー病)、レーノー氏病、腹部大動脈瘤、 下肢静脈瘤、深部静脈血栓症、血栓性静脈炎、フットケアなど
  • 6呼吸器、縦隔の疾患
    肺がん、転移性肺腫瘍、悪性胸膜中皮腫、気胸、気腫性肺嚢胞、膿胸、縦隔腫瘍など
  • 7乳腺の疾患
    乳がん、乳腺症、乳腺の良性腫瘍(線維腺腫など)、乳腺炎など
  • 8甲状腺の疾患
    甲状腺がん、バセドウ病、慢性甲状腺炎など
  • 9各種のヘルニア疾患
    そけいヘルニア、大腿ヘルニア、閉鎖孔ヘルニア、腹壁瘢痕ヘルニアなど

特徴・特色

総合外科学の特徴は、消化器外科、呼吸器外科、心臓血管外科から乳腺外科まで各専門分野のトップレベルのスペシャリストが協力して診療に当たり、さまざまな病態を抱える患者さんに対してベストの診療を行うことを目指しています。「早い、上手(うま)い、しかも丁寧(ていねい)」の3iをキャッチフレーズとしています。
心臓外科(弁膜症、冠動脈疾患、大動脈瘤など)
心臓外科および血管外科チームを合わせると心臓血管外科専門医が5人在籍しており、これは中四国では最も充実したチームと考えられます。経験豊富な専門医がオーダーメイドな治療を提供します。
循環器内科・麻酔科・看護部・リハビリテーション科・臨床工学科・栄養部など総合病院の特徴を生かした術前評価・術後管理を行い、高齢者に多い様々な合併症のある患者さんに対しても安心できる入院生活を保障します。
最新の医療器械(ハイブリッド手術室・手術支援ロボット・3D内視鏡手術)を導入し、最新の医療を提供しています。

杭ノ瀨部長に加え2020年春より広島市民病院の前心臓血管外科部長の吉田英生部長が着任し緊急心臓手術の24時間対応が更に迅速に行われるようになりました。

専門外来

心臓外科
弁膜症外来、大動脈瘤外来、冠動脈外科外来
フットケア外来
近年、糖尿病など生活習慣病の増加に伴い、足の病変も増加し、重症化しており、フットケアの予防・治療をチームで行っています。

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大動脈瘤(胸部・腹部・解離)専門外来
突然死の原因のひとつとして、腹部大動脈瘤が注目されており、人工血管置換術やステントグラフト内挿術を施行しています。

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下肢静脈瘤専門外来
空気容積脈波・超音波検査にて静脈瘤の質的診断をして、臨床症状にあった治療法(弾性ストッキング、硬化療法(最近はfoam硬化療法)、ストリッピング術、レーザー焼灼術)を行っています。

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閉塞性動脈硬化症専門外来
下肢の冷感・しびれ・痛み、歩行時の下肢痛、足部・潰痛・壊疽、を主症状とする閉塞性動脈硬化症の診断・治療を行っています。

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透析シャント外来
シャント音減弱・消失、灌流圧上昇等のシャントトラブルに出来る限り低侵襲で迅速に対応し、また透析導入のシャント作成も迅速に施行しています。

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胆石外来
胆石症、胆のう炎などを中心に、消化器内科、健康管理センターと協力し診療に当たっております。手術は、原則、腹腔鏡下で行っており、出来るかぎり低侵襲に施行しております。

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痔疾患外来
『痔の出血であり大丈夫』と思っていても、それ以外(大腸疾患など)の場合も多く肛門の詳しい診察が重要です。

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ヘルニア外来
ヘルニアとは臓器の一部、または全部が体壁や体内にある隙間を通って、本来の位置から逸脱した状態をいいます。

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乳房オンコプラスティックサージャリー専門外来
乳腺専門医、超音波専門医が、診断~手術~薬物療法までを一貫して行います。さらに、進行乳がんでも、乳頭乳輪温存乳房切除術とともに、一次乳房再建を行います。

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実績

外科手術実績
令和4年4月~令和5年3月

がん、悪性腫瘍
乳がん 98件
肺がん 49件
食道がん 16件
胃がん 31件
大腸がん 69件
肝がん 8件
胆道がん 3件
膵がん 18件
甲状腺がん 8件
その他 16件


良性疾患など
胆嚢摘出術 117件
ヘルニア手術 73件
虫垂炎手術 49件
腸閉塞手術 23件
甲状腺・副甲状腺疾患 7件
その他 234件


心臓血管疾患
開心術 73件
大動脈瘤 18件
閉塞性動脈硬化症 209件
急性動脈閉塞 0件
下肢静脈瘤 69件
シャント手術(PTA含む) 781件

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