中央放射線部
食道、胃、十二指腸造影
目的
上部消化管の疾患の検索
主な疾患名:がん、粘膜下腫瘍、ヘルニア、潰瘍 、ポリープ、憩室など
方法
造影剤や発泡剤を服用していただき、透視観察しながら撮影していきます。
通常10枚から20枚程度撮影しますが、精密検査の場合はそれ以上撮影することもあります。
造影剤は通常、高濃度低粘性硫酸バリウムを使用しますが、穿孔、閉塞が疑われる症例ではガストログラフィンという造影剤を使用します。
検査所要時間
およそ10分から20分程度です。
検査前後の注意事項
以下の方はお申し出ください
・心臓病、緑内障、前立腺肥大、褐色細胞腫が有る方
・腸閉そくの既往の有る方:頑固な便秘の有る方
・誤嚥を起こしやすい方:体位変換が自力では困難な方
検査後は腸のバリウムが固まらないよう、いつもより多めに水分を服用していただき、食事もしっかり取るようにしましょう。
ガストログラフィンを服用された方は下痢気味になることもあります。
小腸造影
目的
小腸の疾患の検索、小腸カプセル内視鏡の前検査
小腸カプセル内視鏡の服用前に小腸に狭窄等の異常がないか検査します
主な疾患名:がん、小腸クローン、メッケル憩室、粘膜下腫瘍、狭窄の有無など
方法
通常口から造影剤をのんでいただきますが、細い管を十二指腸まで挿入してから検査を行う場合があります。造影剤が進んでいく様子を透視観察しながら大腸に到達するまで経時的に撮影していきます。
大腸に到達する時間は個人差が大きい為、人によれば3時間以上かかるケースもたまにあります。
その場合検査台をおりて休息をはさみつつ行う場合もあります。
検査所要時間
およそ1時間から3時間程度です。
検査前後の注意事項
以下の方はお申し出ください
・腸閉そくの既往の有る方、誤嚥を起こしやすい方。
検査後は腸のバリウムが固まらないよう、いつもより多めに水分を服用していただき、食事もしっかり取るようにしましょう。
注腸造影
目的
小下部消化管(大腸)の疾患の検索
主な疾患名:大腸がん、ポリープ、クローン病、潰瘍性大腸炎、虚血性腸炎、憩室炎、粘膜下腫瘍
方法
肛門からチューブを挿入し、そこから造影剤や空気を注入し、大腸全体に造影剤が到達したら、約20枚から30枚程度の撮影を行います。
検査所要時間
およそ20分から30分程度です。
検査前後の注意事項
検査前に注腸食を売店で購入していただきます。
以下の方はお申し出ください
・心臓病、緑内障、前立腺肥大、褐色細胞腫が有る方
・検査当日便が十分に排便できていない方
・体の不自由な方
神経根ブロック
目的
神経根の障害による上肢、下肢の痺れ痛みなどを局所麻酔やステロイド剤で緩和します。
またブロックにより障害されている神経根の確認をおこない、今後の治療方針の参考に役立たせることもあります。
その為神経根ブロック造影後にCTを撮影していただく場合もあります。
方法
検査室のベッドにうつ伏せで寝てもらいます。
目的の部位の周囲を消毒、清潔なシートで処置した上で、透視画面で確認しながら神経根に針を進めます。
目的の神経根に到達すると放散痛がありますので、この時点で神経根周囲に薬を注入して検査を終えます。
検査所要時間
およそ15分から30分程度です。
検査前後の注意事項
検査には麻酔剤を使用する為、検査後足に力が入らなくなる場合があります。
安全のため一時的にベッド上の安静、または車椅子を使用していただくことがあります。