当科は、岡山市ダウンタウンの中心に位置し、白内障手術を含むすべての眼疾患の診療を行っています。その中でも「斜視・弱視の診療」には特に力を注いています。斜視・弱視は乳幼児から成人まで幅広い年齢層に見られ、社会的ニーズは非常に高い(有病率約5%)診療分野であるにもかかわらず、専門的研修ができる大学病院は国内では数カ所に限られているのが現状です。当科では豊富な症例数(年間受診者数約2,700名、斜視手術件数371件)をもとに、診療や研究分野で長い経験と実績をもつ専門家3名が教育と指導を行います。将来は眼科専門医を目指しているが、斜視・弱視のサブスペシャリティーを身につけておきたい先生方、また小児科医をめざしているが、小児の視機能の発達や特有の眼疾患に興味がある先生方には、最適の臨床研修ならびに研究の場であろうと思います。年2回主催している中国四国地区の斜視弱視研究会(三海研究会)、さらに本年度は日本眼光学学会など、全国レベルの学会を主催する予定であり、こうした外部との交流を通じて、手応えのある研修になればと願っています。
眼科専門医制度については、4年間の後期研修期間のうち1年間を基幹施設での研修が必要になりますが、関連施設と連携をとりながら、不利にならないよう相談させていただきます。