高齢化がすすむ我が国において、心不全は身近に起こりうる病気であり、その患者数は年間1万人ずつ増加していると言われています。心不全は放っておくと生活の質を低下させ、場合によっては最終的に死に至る恐ろしい病気です。初めは無症状ですが、放っておくと少しずつ悪化します。息切れや体のむくみなどの自覚症状が出た時には既に進行した状態であるといえます。進行を防ぐためには高血圧や糖尿病、動脈硬化性疾患などの心不全の原因となる基礎疾患を、病気の初期段階から適切にコントロールすることが重要となります。
一旦進行した状態の心不全になってしますと、更なる増悪を予防するためにより慎重にお薬の調節を行う必要があります。医学の進歩は日進月歩であり、生命予後を改善する心不全治療薬が登場しています。
何となく息切れがする、体がむくむ、体の調子がすぐれない、などの症状を感じる場合は、もしかしたら心不全の症状かもしれません。そのような場合には直ぐにかかりつけの先生に相談してください。