「ヘルペス」とは?-ヘルペスは大きく分けて2種類ある-

更新日:2018/08/17

「ヘルペス」とは?-ヘルペスは大きく分けて2種類ある-

ヘルペスウイルスは、ヘルペスウイルス科として9種類存在します。一般的には、口唇ヘルペスを引き起こす単純ヘルペスウイルス(HSV)と、いわゆる「胴巻き」といわれる帯状疱疹を引き起こす水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)の2種類を「ヘルペス」と呼ぶことが多いです。しかし、HSVとVZVは別のウイルスであり、治療法も異なりますので、分けて考える必要があります。
 HSV感染症として、口唇ヘルペス(口の周りにできるヘルペス)と性器ヘルペス(陰部にできるヘルペス)が有名であり、どちらも体の疲れなどにより症状(小さい水ぶくれ)を頻回に繰り返しやすいという特徴があります。病変部を直接触れることにより他の人にうつしてしまうことがあります。治療は、抗ウイルス薬内服/外用が一般的に行われます。
 VZV感染症として、水痘(水ぼうそう)と帯状疱疹があります。水痘(水ぼうそう)はウイルスが初めて感染した時に発症するもので、一生に1回経験するものです。従来は子供に多い病気でした。しかし、最近は水痘ワクチンが定期接種化されたため、ワクチン接種により水痘(水ぼうそう)の発生が激減しています。水痘(水ぼうそう)は、麻疹(はしか)、結核とともに空気感染しますので、水痘(水ぼうそう)と診断された方は隔離が必要です。
 一方、帯状疱疹は、60歳以上の方に発症しやすいもので、強い痛みを伴う水ぶくれが、必ず体の半分(片側)にのみ認めます。適切に治療を行っても、痛みだけ残る後遺症(帯状疱疹後神経痛)に移行することもあります。帯状疱疹は、通常、病変部を直接触らない限りはうつりません。さらに、帯状疱疹から別の方に帯状疱疹としてうつることはなく、水痘(水ぼうそう)としてうつることがありますので、水痘(水ぼうそう)になったことのない小さいお子さんには接触に注意が必要です。一度帯状疱疹にかかると、強い免疫が誘導されるため、頻回に繰り返すことはありません。最近、帯状疱疹ワクチンを50歳以上の方に使用することができるようになりました。しかし、保険適用外で、さらに施行できる方に制限があります。帯状疱疹の治療は、抗ウイルス薬内服をおこないますが、重症例には入院して、点滴を行います。

執筆者

皮膚科 医長  山本 剛伸
専門医・指導医 日本皮膚科学会皮膚科専門医
専門領域・得意分野 皮膚腫瘍、感染症(全般)

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