サイレントキラー:動脈瘤

更新日:2022/01/27

サイレントキラー(声なき殺人鬼):動脈瘤

 動脈瘤は、昨日まで元気だった人が突然死する、非常に怖い病気です(静脈瘤は、絶対死に至りませんので、瘤であっても動脈と静脈では天と地ほど違います)。
 動脈瘤の多くは、破裂するまで症状がほとんどなく、定期的な画像診断、すなわちCTや超音波検査を受ける事が極めて重要です。
 動脈瘤で発生頻度が高いのは大動脈です。一般的に、胸部大動脈瘤では最も太い箇所が6cm、腹部大動脈瘤では4.5cm5cmを越えてしまうと破裂に注意が必要です。さらに、半年で5mm以上の瘤拡大があったり、形が嚢状の場合は、破裂しやすい状態です。
 治療は、以前は人工血管置換術のみでしたが、最近ではステントグラフト内挿術という低侵襲治療が出来るようになり、ハイリスクや高齢者の患者さんにも安全に治療が出来るようになりました。動脈瘤を認めたら、早めに血管外科を受診してください。

執筆者

外科 部長  森田 一郎
専門医・指導医 日本外科学会外科専門医・認定医・指導医/心臓血管外科専門医/日本脈管学会認定脈管専門医・評議員/日本血管外科学会認定血管内治療医・評議員/日本血管内治療学会評議員/アジア心臓血管外科学会会員/浅大腿動脈ステントグラフト実施医/大動脈瘤ステントグラフト(腹部)実施医・指導医・(胸部)実施医・指導医/下肢静脈瘤血管内レーザー焼灼術実施医・指導医/日本静脈学会評議員/日本フットケア・足病医学会評議員/医学博士
専門領域・得意分野 血管外科全般、呼吸器外科(肺癌手術・胸腔鏡下手術)/再生治療(骨髄細胞・末梢血幹細胞移植)/血管内治療(ステントグラフト・PTA stent留置)/フットケア、シャント手術

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