てんかんとは、慢性の脳の病気があり、そのため脳の神経細胞が過剰に興奮して発作症状が繰り返し起こるものです。
ひきつけや痙攣があればてんかん発作と考えられます。しかし、ひきつけだけでなく、歯磨きをしていると一瞬ぴくっとなって歯ブラシが飛ぶ、飲み物を飲んでいると一瞬ぴくっとして飲み物をこぼす、などのてんかん発作もあります。
てんかんは全ての年代で起こり得ますが、乳幼児、高齢者で多く発症します。
高齢者100人中1~2人がてんかんを起こすとも言われており、脳卒中後遺症としててんかんが生じたり、認知症に伴っててんかんが生じたりします。アルツハイマー病の方は10%弱の方がてんかんを合併し認知症が悪化することがあります。
高齢者のてんかんの特徴は、まずひきつけは起きず、急に動きが止まり一点を見つめてぼーっとし数分後に元に戻る発作が起きます。ぼーっとしている間、本人には自覚はないため、周りの人が気づきおかしいと思ったら病院を受診することをお勧めします。
治療としては、抗てんかん剤を飲み発作を予防します。高齢者の方はお薬の反応が良いため、きちんと診断されれば予防することができます。最近の薬は飲み合わせを気にせず飲むことができます。
てんかんと診断された場合は発作を繰り返さないために、日常生活において、薬を飲み忘れることなく服用すること、睡眠不足にならないこと、高い熱が出た場合には早めに熱を下げることが大切です。