脳外科の最先端脳卒中治療

更新日:2016/11/28

脳外科の最先端脳卒中治療

皆さんは、脳卒中というと、高齢者の病気で、寝たきりになったりする病気、後遺症が怖い、というイメージをお持ちではないでしょうか?
また、脳卒中になると「もう助からない」などと考える方も多いと思います。

確かに、脳卒中になると半身不随や言語障害などが生じ、1人で生活するのが困難になったり、不幸にも死亡するケースも少なくはありません。
しかしながら、最近の生命科学の進歩に伴い、脳神経外科領域でも脳卒中治療に対する新たな治療革新が起こりつつあります。その一部をできるだけわかりやすく解説すると…


1:【くも膜下出血に対する最新治療】
脳動脈瘤破裂によるくも膜下出血は、ある日突然発症し、1/3の方が亡くなる脳卒中の一つです。この治療法の一つに、頭を切って顕微鏡を使用してクリップで出血源を止める、脳動脈瘤クリッピング術という手術法があります。最近では、手術顕微鏡が格段に進歩し、明るい光源のもと、ピントや位置の照準をセミオートマティックに合わせたり、ナビゲーション画像が顕微鏡画面に浮かびこんで、手術の現在地点を確認することも可能になっており、手術の安全性、正確性が大幅に向上しています。また、このクリッピング術に軽量チタン合金製クリップが使用され、MRIやCT検査にも問題なく入れるようになっています。また、頭を切る治療以外にも、血管の中から柔らかい形状記憶合金を挿入して瘤をつぶす、血管内塞栓術という治療法もここ10数年で進歩してきました。高齢者や色々な余病を持つ方には、体への負担が少ない治療法として確立しつつあります。
 
2:【内視鏡による脳卒中治療】
脳出血を除去する手術として、今でも頭を切る治療を行う施設が多いのですが、1円玉程度の穴から細い内視鏡を内部に入れ、そこから出血を除去する手術が可能になりました。これも傷は2〜3cm程ですから、患者さんには負担の少ない手術だと言えます。

執筆者

脳神経外科 部長  小野 成紀
専門医・指導医 日本脳神経外科学会専門医/日本神経内視鏡学会技術認定医/日本脳卒中学会認定脳卒中専門医/日本小児神経外科学会認定医/卒後臨床研修指導医
専門領域・得意分野 脳血管障害/頭蓋底腫瘍/小児脳神経外科/神経内視鏡

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