子宮体がんについて

子宮体がんについて

  子宮がんと言われると、一般的に市町村の検診で受けられる子宮頸がんを思い浮かべる方が多いと思います。子宮体がんの検診は全ての方が受けるのではなく、不正出血や月経不順のある方が対象となるため、あまり知られていないかもしれません。
 子宮体がんとは、子宮の中のがんで、子宮の内膜から発生します。いわゆる、妊娠し、胎児を育てる場所です。子宮の内膜はほとんどが女性ホルモンであるエストロゲンの作用を受けて増殖し月経として月に1回のペースで脱落していきますが、子宮体がんはホルモン依存性のがんであり、エストロゲンが優位な状態であると発生するリスクが高いことがわかっています。
 若い方にも時にみられますが、40歳前後から増えてきて50歳~60歳でピークを迎える病気です。近年増加傾向にあり、2010年には年間12,000人が罹患しているとのデータがあります。これは、食の欧米化が原因と言われており、肥満や糖尿病の方は子宮体がんのリスクが高いことがわかっています。
 受診していただくと、まず細胞の検査を行います。子宮の中の細胞を取り、異常があればさらに組織の検査を行います。子宮体がんと診断されると、画像検査でどれくらい進行しているかを確認します。子宮頸がんは放射線治療の比重が高いですが、子宮体がんの治療は進行した場合でも手術を行います。放射線治療の選択肢もありますが、ほとんどの場合、まず手術をして、再発のリスクの高い方は抗がん剤治療を追加していきます。
 予防策として、適度な運動をし、食事は脂っこいものは控え、肥満、糖尿病にならないような生活を心がけてください。コーヒーがお好きな方であれば、普段何気なく飲まれているコーヒーも予防に繋がっています。
 産婦人科に行きにくいという方もいらっしゃると思いますが、不正出血は子宮体がんの早期の症状であるため、いつもと異なるパターンの出血が認められた際は早期に受診してください。

執筆者

産婦人科 副部長  村田 卓也
専門医・指導医 日本産科婦人科学会認定産婦人科専門医・指導医/母体保護法指定医/日本がん治療認定医機構がん治療認定医
専門領域・得意分野 婦人科腫瘍/産婦人科一般

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