増え続ける大腸がん

増え続ける大腸がん

腸がんにかかる人や、大腸がんで亡くなる人が年々増えています。がんによる死亡者数のうち、大腸がんは3番目に多く、女性においては最も多いがんとなっています。しかし、大腸がんは他のがんと比べて早期に発見し治療を受ければ治る可能性の高いがんでもあります。
 
大腸がんを発見するための検査には、便潜血検査と内視鏡検査などがあります。便潜血検査は検診で広く用いられており、陽性の場合には内視鏡検査で調べる必要があります。
治療は切除が基本であり、これには内視鏡的治療と手術があります。


内視鏡治療はがんの浸潤が浅いものに対して行われます。開腹せずに行うため体の負担が少なくて済みます。内視鏡治療では切除できる大きさや条件に制限がありますが、近年は新しい電気メスを用いた治療として内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)が登場し、治療できる腫瘍の対象が広がり治療成績も向上しています。


内視鏡によって切除できないがんに対しては手術が行われます。手術には従来からある開腹手術と腹腔鏡による手術があります。腹腔鏡手術は主として早期がんが対象でしたが、近年は進行がんに対しても広がりつつあります。最大の利点は手術からの回復が早いことで、入院期間の短縮にもつながります。また、直腸がんは直腸の周囲に重要な臓器が多いため、より注意が必要な手術となりますが、できるだけ肛門や機能を温存した術後の生活の質を維持した治療が選択できるようになってきました。
 

手術で完全に切除できない場合や再発した場合には、主に抗がん剤による化学療法が行われます。従来からある抗がん剤に加えて分子標的治療薬という新たな薬を組み合わせて治療を行います。これはがんに関係する分子だけを狙って作用する薬剤であり、より高い治療効果が期待できます。
 大腸がんの治療は早期発見、早期治療が最も大切です。症状がない場合は毎年の便潜血による検診を行い、症状がある人は内視鏡検査を受けることをおすすめします。
 

執筆者

内科 医長  末廣 満彦
専門医・指導医 日本内科学会認定医/総合内科専門医・指導医/日本がん治療認定医機構がん治療認定医/日本消化器内視鏡学会専門医・指導医・中国支部評議員/日本消化器病学会専門医・中国支部評議員
専門領域・得意分野 食道・胃・大腸疾患の診断と治療/消化器内視鏡、ESD、ERCP

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