中高年者の難聴・めまいの予防・治療

中高年者の難聴・めまいの予防・治療

内耳が原因の難聴・めまい疾患は、ほとんどが中高年以降に発症します。
代表的な病気は①良性発作性頭位めまい症(BPPV)、②メニエール病、③突発性難聴、④前庭神経炎です。

良性発作性頭位めまい症(BPPV)は、めまい疾患のうち最も頻度の高い疾患です。頭の位置を変えることによってめまいが誘発されますが、多くは1分以内で治まります。難聴はありません。三半規管の中に耳石が浮かんでいることが原因です。右耳下か左耳下のいずれかの睡眠頭位を習慣としている人と、横になってテレビを観る、前かがみの姿勢での作業、枕が低いなどの生活習慣をとる人に多いとされます。BPPVは自然に治ることが多くリハビリテーションの治療効果も高いのですが、再発もありますので、繰り返す場合は外来で耳石を元に戻す治療をいたします。予防法は寝返りをする習慣をつけることや枕を高くすることなどです。

メニエール病は、内耳が水膨れ(内リンパ水腫)になり、疲労・ストレス・睡眠不足が誘因となって、安静状態から数時間の回転性(ぐるぐる回る)めまいと難聴・耳鳴りが同時に起こり、繰り返す病気です。30歳代後半~40歳代前半にピークがあり、男女差はありません。専門・技術職の方に多く、几帳面・神経質な性格を自覚する方に多く発症します。治療には過労・ストレス・睡眠不足を避ける、薬物療法(内耳循環改善剤・浸透圧利尿剤)と手術療法があります。患者さんに合わせた治療によって調節可能です。

突発性難聴は、文字どおり突然の難聴で始まる病気です。高度な感音難聴が多く1/3の方がめまいを伴います。原因は不明とされていますが、ウイルス感染と内耳循環不全が考えられています。早期(1週間以内)のステロイドホルモンによる治療が有効です。難聴の程度・めまいの有無で入院治療か通院治療かを相談します。

前庭神経炎はウイルス感染が原因で、突発的に回転性めまいで発症し長時間持続する病気です。めまい発作時は吐き気やおう吐を伴いますが、難聴や耳鳴りは起こりません。めまいが強く入院になるケースが多い病気です。回転性めまいはふらつきに変化し、数ヶ月間続きますがいずれ治ります。

執筆者

耳鼻咽喉科 部長  秋定 健
専門医・指導医 日本耳鼻咽喉科学会専門医/日本気管食道科学会専門医/日本がん治療認定医機構暫定教育医/日本臨床腫瘍学会暫定指導医/日本アレルギー学会専門医 /日本東洋医学会漢方専門医/日本がん治療認定医機構 がん治療認定医/頭頸部がん専門医・指導医/日本耳鼻咽喉科学会補聴器相談医/日本めまい平衡医学会認定めまい相談医
専門領域・得意分野 めまい・難聴・耳鳴/アレルギー性鼻炎(花粉症)/慢性中耳炎/慢性副鼻腔炎に対する手術/頭頸部腫瘍/音声障害/嚥下障害の治療

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