下肢静脈瘤専門外来

外来日時
①火曜日午後、②水曜日午前、午後
診療科
外科(血管外科)
担当
①外科 部長   森田 一郎
②外科 副部長  石田 敦久
ご予約・お問い合わせ
086-225-2111(代)
お電話で「下肢静脈瘤専門外来」とお伝えください。

診療内容

よく「血管が浮いている」といいますが、足(=下肢)の静脈が太く浮き出ているものを「下肢静脈瘤」といいます。
静脈瘤の多くは太くなっているばかりでなく、曲がりくねっています。心臓への帰り道である静脈の中の血液は、重力に逆らって心臓へ、すなわち下から上へ昇らなければなりません。
静脈の血圧は低いので血液の圧力だけでは上へ昇りきれません。そこで、静脈の弁とふくらはぎの筋肉が大切になります。
脚の静脈には多くの弁があり、血液の逆流を防ぐことで常に血液を心臓に向かって流しています。
さらに血液を上に押し出すためにはふくらはぎの筋肉が重要です。この筋肉が収縮するたびに脚の静脈は圧迫され、弁と強調しながら血液を心臓まで運んでいきます。
静脈瘤は、この静脈弁がきちんと閉じなくなり、血液が逆流してしまう病気です。
はじめのうちは静脈が拡張や蛇行するだけですが、ひどくなると脚がむくむ、重くなる、疲れやすくなる、さらに進行すると脚が痛くなる、つりやすくなるなどの症状が出てきます。
この様な状態が長く続くといずれ皮膚炎が起き、さらには治りにくい潰瘍(下図)になってしまうことがあります。

そこで、静脈瘤に気づいたら一度、外来受診をしてください。

当外来では、空気容積脈波・超音波検査にて静脈瘤の質的診断をして、臨床症状にあった治療法を、

1.弾性ストッキング
2.硬化療法(最近はfoam硬化療法)
3.ストリッピング術
4.レーザー焼灼術
5.VenaSealTMクロージャ―システム
から選択いたします。
2021年3月からVenaSealTMクロージャ―システムを用いた血管内治療も開始いたしました。
治療期間は、日帰りから2泊3日までの3パターンがあり、患者さんのニーズにあわせます。


静脈瘤の分類(肉眼的所見)


CEAP分類C4a,C4b,C5,C6に該当する症例写真提示


下肢静脈瘤

レーザー焼灼術

下肢静脈瘤の治療の選択肢が一つ増え、平成23年1月よりレーザー治療が保険適応となり(3割負担の場合 ・片足:約50,000円 ・両足:約100,000円)、当院も平成24年より導入いたしました。
標準的なレーザー治療は膝関節辺りの表在静脈を穿刺し、静脈内に細いレーザーファイバーを挿入して大腿部のほぼ全長に沿って表在静脈を焼灼して静脈内腔を閉塞させ静脈瘤への逆流を断つ治療法です。下腿に静脈瘤が目立つ場合は、小切開で静脈瘤切除を追加いたします。
このような低侵襲治療ですので、患者さんたちの兼ねてからの強い希望でもありました日帰り手術のための治療です。治療を受けたいが、入院はという患者さんには朗報です。合併症として深部静脈血栓症や静脈穿孔による皮下出血、創痛などがありますが、発生頻度は低率です。
2018年4月からは、レーザーの機種を1,470mmにグレードアップいたしました。

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