閉塞性動脈硬化症専門外来
- 外来日時
- ①火曜日午後、木曜日午前、土曜日午前
②火曜日午前、水曜日午前・午後
- 診療科
- 外科(血管外科)
- 担当
- ①外科 部長 森田 一郎
②外科 副部長 石田 敦久
- ご予約・お問い合わせ
- 086-225-2111(代)
お電話で「閉塞性動脈硬化症専門外来」とお伝えください。
診療内容
生活習慣病としての糖尿病・高血圧・高脂血症の患者数増大に伴い、下肢の冷感・しびれ・痛み、歩行時の下肢痛、足部・潰痛・壊疽、を主症状とする閉塞性動脈硬化症も増加してきております。
不幸にも診断がおくれて、足肢切断に至った患者も多くおられます。全国で年間大小切断合わせて1万人程度です。
そこで当科外来受診し
- 1.しびれ・冷感の原因が血流障害か神経障害かを診断しましょう。
- 2.血流障害あれば、程度を精査しましょう。
- 3.1、2に基づいて治療法を選択し、薬物療法か血管内治療・手術かの判断をします。(日常生活指導も行います。)
- 4.手術・血管内治療なら入院してもらい、より詳しい検査をし、術式を決定します。
また、他の動脈硬化病変すなわち、狭心症・心筋梗塞・脳梗塞・腎機能障害の合併の有無を精査します。これが術後の生命予後に大きく影響するので、重要です。
歩けなくなると、急に心身ともに機能低下(認知症の発症・増悪など)を認めることが多方面から報告されています。
症例
バイパス症例:大腿-膝窩動脈バイパス術
Distal Bypass症例
抹消吻合部が下腿動脈のバイパス
血管内治療:腸骨動脈ステント
血管内治療:下腿動脈PTA
治療成績 |
腸骨動脈領域 |
血管内治療(ステント) |
5年開存率 96% |
大腿・膝窩動脈領域 |
バイパス術(人工血管、膝上) |
5年開存率 89% |
血管内治療 |
5年開存率 71% |
重症虚血肢-特に糖尿病・透析患者
糖尿病・透析患者を中心に、足部・足趾に潰瘍・壊死を認める方が増加し、重症虚血症肢と呼ばれています。このような方には、適切な血行再建を行わないと、6ヶ月以内には切断という不幸な結果を認めます。そこで、当科では自分の静脈を用いたバイパス術(Distal bypass)と最新のデバイスやステントやバルーンカテを用いた血管内治療を駆使し、3年救肢率91%と良好な成績を収めております。しかし、足だけでなく心臓や脳の血管病変を有している方が多いことより生命予後は不良です(3年生存率60%)。術後も含めた全身checkが非常に重要で、各科とコラボして対応しております。
重症虚血肢で切断をどうしても受け入れられない方、一度外来を受診してください。あなたと一緒に治療法を考えていきたいと思います。
2021年10月より創傷治療センターを開設いたしました。このセンターともリンクしておりますので、一読してください。