中央放射線部

部長 加藤 勝也
放射線科部長(総合放射線医学教授)

中央放射線部は最新の医療機器を用い、放射線検査、血管内治療をおこなう診断・IVR部門と高精度放射線治療装置を用い治療をおこなう放射線治療部門の2部門からなる中央協力部門で、以下のような業務を担当しています。

放射線診断部門
・画像診断センター:一般撮影、透視撮影、CT、MRI、手術中撮影・透視、RI、PET/CT
・IVRセンター:血管内治療・CTガイド下手技・治療
※IVR(インターベンショナルラジオロジー)とはエックス線透視やCTを見ながら体内に細い管(カテーテルや針)を入れて生検、低侵襲治療等の手技をおこなうことです。
放射線治療部門
・放射線治療センター:放射線治療

RI、PET/CT、放射線治療を除き、当直体制により24時間診療をサポートしています。

特徴・特色

中央放射線部では、院内各診療科や地域医療機関より検査・治療の依頼を受けて、迅速な対応と適切な情報提供に努めています。
中央放射線部は、画像診断センター、IVRセンター、放射線治療センターの3部門から構成されており、大学病院の責務を果たすべく、全ての分野において最新鋭の装置を導入しています。

・画像診断センターでは、放射線や抗がん剤治療前後の治療効果を、高い信頼性と安定性を持った数値で評価することができるPET/CTを、CTはAI技術(ディープラーニング)を用いた画像再構成技術を搭載した80列マルチスライスCTを含む合計3台、MRI装置は3.0T、1.5Tをそれぞれ1台導入し、診断にあたっています。
・IVRセンターでは80列マルチスライスCTと血管造影装置を一体化させたIVR-CT装置や循環器専用装置など、合計4室にIVR装置を導入しています。なかでも手術室に血管造影装置を組み合わせたハイブリッド手術室は、カテーテル血管内治療と外科的治療を併用したアプローチを可能にしました。
・放射線治療センターでは高精度放射線治療装置を導入しています。この装置を用い正常組織の障害を最小限に抑えて、高精度な治療を積極的におこなっています。
以上のように中央放射線部では、検査方法、治療方法に対して、日々、情報収集、学習することにより装置のスペックを最大限に引き出し、患者さんに対しては、最良の検査、治療が出来るように心がけています。

当センターでは、放射線診療を受ける者の医療被ばくの防護を目的に、医療用放射線に係わる安全管理のための体制の確保として、以下の指針を策定しています。

川崎医科大学総合医療センター 診療放射線の安全利用のための指針

装置などの紹介

種類 装置名 台数
放射線治療装置
治療用位置決めCT装置
Varian社製True Beam 1
BrainLab社製 ExacTrac 1
キャノンメディカル社製Aquilion / LB 1
X線CT装置 キャノンメディカル社製Aquilion PRIME 2
キャノンメディカル社製Aquilion PRIME SP 1
MRI装置 Philips社製 Ingenia 3.0T CX 1
Philips社製 Achieva1.5T 1
PET/CT検査 GE社製Discovery IQ 1
シンチカメラ キャノンメディカル社製SYMBIA E 1
バイプレーンIVR装置
ハイブリッドIVR装置
循環器専用IVR装置
IVR-CT装置
キャノンメディカル社製 INFX-8000V 1
キャノンメディカル社製 INFX-8000C 1
Philips社製AlluraF10/10 1
キャノンメディカル社製 INFX-8000C+Aquilion PRIME 1
一般X線撮影装置 キャノンメディカル社製RADREX 4
FPDシステム コニカ社製AeroDR システム 1式
骨密度測定装置 東洋メディック社製Discovery 1
乳房撮影装置 シーメンス社製MAMMOMAT Inspiration 1
シーメンス社製MAMMOMAT 1000 1
X線透視装置 キャノンメディカル社製 ZEXRA 1
日立社製 CUREVISTA 2
歯科X線検査 モリタ製作所製パノラマ装置ベラビューIC5 1
モリタ製作所製デンタル装置アイエックス 1
移動型X線撮影装置 島津社製MobileArt Evolution 6
移動型X線透視装置 シーメンス社製ARCADIS Orbic3D 1
GE社製 OEC 9900 Elite 1
Philips社製 BV Endura 1
GE社製 OEC 21cm CFD Super C-Arm 1
3Dワークステーション FUJIメディカル社製 VINCENT 1
ザイオ社製 ZAIO 1

実績

令和5年4月~令和6年3月

区分 入院・外来 件数(件)
一般 入院 17,900
外来 29,800
マンモ 入院 7
外来 2,040
一般透視 入院 700
外来 1,281
核医学 PET/CT 外来 1,074
SPECT 入院 160
SPECT 外来 372
CT 入院 5,596
外来 16,249
MRI 入院 1,769
外来 7,380
血管撮影IVR 入院 1,018
外来 386
放射線治療 総治療数 6,402
うちIMRT(IGRT有) 2,499
定位治療 319

認定資格取得者

高度医療機器を扱う診療放射線技師は、チーム医療における重要な役割を担っています。専門的な知識を更に高め、高度な医療に貢献するため種々の資格取得を奨励しています。
当院放射線技師の資格取得者(数)を下記に示します(2024年4月1日現在)。

  • 博士(保健学) 1名
  • 修士(保健学) 1名
  • 第一種放射線取扱主任者 9名
  • 医学物理士 1名
  • 放射線治療専門技師 3名
  • 放射線治療品質管理士 3名
  • 検診マンモグラフィ撮影技術認定 3名
  • X線CT認定技師 3名
  • 血管撮影・インターベンショナル専門診療放射線技師 2名
  • 核医学専門技師 2名
  • 救急撮影認定技師 1名
  • 第一種作業環境測定士 1名
  • 臨床実習指導教員 1名
  • 実習指導者等要請講習受講者 4名
  • 第一種衛生管理 1名
  • 衛生工学衛生管理者 1名
  • 日本DMAT 1名

新人教育プログラム

〇人材育成とローテーション
川崎医科大学総合医療センター中央放射線部では、以下の6部門にわけ、ローテーションを繰り返し、適性を見極めスペシャリストもしくはジェネラリストの育成をしています。
  ①一般撮影・エックス線TV透視部門
  ②CT・救急部門
  ③MR部門
  ④核医学部門
  ⑤IVR部門
  ⑥放射線治療部門
  
〇定期カンファレンス(勉強会)
知識・スキルの向上、情報の共有を目的に定期的にカンファレンス、勉強会を開催しています。
装置の操作説明、新薬の使用説明、各モダリティーからの最新情報等、必要に応じ勉強会を開催しています。

診療科

部門

専門外来